マレーシア留学を通して
自分の成長を楽しむ
稲田 蓮
渡航情報
国名
マレーシア
大学名(機関名)
マレーシア国民大学
渡航期間
2023年9月1日~2023年9月19日
費用総額
約20万円
補助金
あり(滋賀医学国際協力会 海外渡航助成)
—— 海外へ行こうと思ったきっかけは?
学生の間で特に時間が取りやすい長期休みの間に何か出来ることを考えた結果、短期留学を候補に挙げました。かねてから、短期間でも英語圏での生活を体験してみたい、海外留学をしてみたいという思いもあったので、その第一歩として良い機会だと考えました。会校の支援を受けての短期留学は、海外渡航に対するハードルを下げ、海外への挑戦を後押ししました。
—— どうしてこの国を選びましたか?
最近の日本人の観光地として、マレーシアやタイをはじめとする東南アジアは人気を集めており、そのような国における医療情勢を見てみたかったからです。また、マレーシア国民大学が滋賀医科大学と国際交流協定を結んでいることからも、安心感や今後のつながりを期待してマレーシアに関心を抱きました。物価が安く、日本人も生活しやすいと伺っていたため、マレーシアに決めました。
—— 留学準備の中で特に気を付けたことは?
マレーシア国民大学には今年、私を含めて4人が研修として赴きましたが、他の3人とは配属先の診療科が異なることもあり、出国から帰国までほとんど一人で行動することが予想されました。そして海外に一人で渡航することも初めてだったため、まずは迷わないように交通手段や宿泊施設、緊急時の対応についての下調べを入念に行いました。特に、食物については不安も大きかったため、日本食も多めに準備しました。
—— 海外で具体的に何をしましたか?(研修内容)
私は2週間の間、神経内科に所属しました。1週目は主に、マレーシア国民大学の附属病院の神経内科で診察室や検査室の見学を行いました。しかし、日本でも臨床科目の学習に到達しておらず、疾患に関する知識が不足していたため、2週目は主に基礎研究に参加しました。マレーシアで罹患率の高い糖尿病に関連した小径繊維ニューロパチーに関する研究に携わり、ラットの解剖や生検も体験しました。
—— 海外で具体的に何をしましたか?(研修以外)
平日は朝から夕方まで大学に滞在していたため、休日に観光に出かけました。基礎研究の先生とそのご家族の方に、Kuala Lumpur中心地への観光に連れて行ってもらったり、一人で観光に出かけたりしました。観光としては、有名な建築物や博物館、大型モールに行きました。また、平日の放課後には夕飯のために飲食店に出向く楽しみもありました。
—— 海外へ渡航したことで、得たものはありますか?
もちろん、今後につながる英語力や人脈についても得るものがありました。
ですが、短期間でもほとんど一人で渡航を成し遂げたことにより、何よりも大きな自信がつきました。実践的な英語に自信がなく、現地の食事も自分に合うかどうかわからないまま海外生活を始めましたが、いざ生活を始めてみると、試行錯誤を繰り返して新鮮な環境を楽しむことができていました。帰国中に体調を崩す困難もありましたが、それを乗り越えた今は、かつての自分とは別人のように自立したと感じます。
—— 今後、海外へ行きたいと思っている学生さんへメッセージをお願いします!
私は海外に渡航することを何年も前から計画していたわけではなく、安全面や金銭面から海外渡航にかなり高いハードルを感じていました。同様の考えの人は一定数いらっしゃると思います。ですが、大学という後ろ盾に加えて各方面からの金銭的支援等もあり、「意外と自分でも挑戦できるのでは?」と思えたなら、挑戦はすでに始まっているのではないでしょうか。英語の準備や現地での予期しないトラブルも私たちを苦しめますが、それも自分の成長に直結すると思って、ぜひ海外での生活、成長する自分を楽しんでいただけることを願っています。