留学を通して感じた非日常で学ぶことの楽しさ

清水 優里

医学部看護学科第4学年(渡航当時)

渡航情報

国名

マレーシア

大学名(機関名)

マレーシア国民大学

渡航期間

2024年4月21日~2024年5月5日

費用総額

約15万円

補助金

あり(滋賀医学国際協力会 海外渡航助成)

謝辞

公益財団法人 滋賀医学国際協力会

今回の留学で資金面を援助していただきました滋賀医学国際協力会様に御礼申し上げます。

—— 海外へ行こうと思ったきっかけは?

 せっかくの大学4年間で今後なかなかできないであろう経験をしておきたいという思いを以前から持っていました。また、留学や国際看護にはもともと興味があったのですが、自ら学びに出るきっかけとはならず、そんな中で看護学科にも海外研修プログラムがあることを知りました。補助金を受けられるということで金銭面の不安も和らげられ、渡航を決めました。

—— 留学準備の中で特に気を付けたことは?

 新型コロナの影響で交換留学という形で続いていたプログラムが数年途絶えていたため、過去に研修に参加された先輩に情報をいただき、どのようなものが必要なのか、日常生活の環境などのイメージを膨らませて荷物の準備を行いました。また、手土産で日本の食べ物を持っていく際には、イスラム教に配慮したものを選ぶよう気をつけました。

—— 海外で具体的に何をしましたか?(研修内容)

 2週間の研修では主に附属病院・研究施設・小児科病院や児童特別養護施設、訪問看護など様々な施設や実際の看護を見学しました。また、小児看護学の授業に参加し、学生の発表を聞く機会がありました。日本の医療現場・看護学生と大差ないところを多々感じた一方で、多くの場面で宗教的配慮が存在することにとても驚かされました。多民族国家ではあるものの、マレーシア国民大学では大半がムスリム(イスラム教徒)の先生や生徒であったため、ムスリムのお祭りにも2回参加することとなり、それぞれの伝統衣装を着て交流したことはとても良い経験になりました。

—— 海外で具体的に何をしましたか?(研修以外)

 現地学生との交流時間がたくさんあったので、同年代の人たちととても仲良くなることができ、首都クアラルンプールの観光地や大型ショッピングモールへ連れて行ってもらいました。平日の夜には卓球をしたり屋台でご飯を食べたりし、一緒にモーニングマーケットにも行きました。また、特に印象に残っているのは平日の研修が終わった後に先生の車で学生たちと行った飲食店です。観光だけでは来ることのない、現地の人しか利用することのないようなお店でとても新鮮でした。そのあとのマクドナルドのドライブスルーでもとてもわくわくしたのを覚えています。

—— 海外へ渡航したことで、得たものはありますか?

 多文化共生の下、現地の人がみんな明るく、自分を表現するのが上手だと感じました。そのような環境で過ごしたことで、私自身も互いを認め合う文化を深く学ぶことができたように思います。視野を広く持ち、それぞれの個性を大切にする必要性を実感しました。将来医療現場で働くにあたって、その人自身にまっすぐ向き合い、理解するという姿勢を忘れずにいたいです。また、慣れない環境に身を置くことでその地域や生活に柔軟に対応する力も身に付いたと感じます。苦労した部分もありましたが、今ではすべて自分の自信に繋がっています。

—— 今後、海外へ行きたいと思っている学生さんへメッセージをお願いします!

 自身、渡航を決めるまでは踏み出す勇気がなかなか出ませんでしたが、今となってはあの時行く選択をした自分に感謝しています。日本ではできないかけがえのない経験と思い出がたくさんできました。今まで、環境の変化や新しいことへのチャレンジは怖いものだと思っていましたが、多くのことを学び一段と成長した自分になれることはとても楽しく、嬉しいものだと知りました。せっかく滋賀医大に入ったのですし、皆さんにもこの4年間を使ってぜひ私がしたような素敵な経験をしてほしいです。